2011年05月14日

『ブラック・スワン』

『ブラック・スワン』


おもしろかったです。

予想外にエロかったけど。

ナタリー・ポートマンは大好きな女優さん。
正統派・清潔な美しさ・繊細さ・お堅いところ
それは=主人公ニナ
そして=白鳥でもあります。

だから白鳥は完璧に演じられるのに
黒鳥が演じられません。

対照的に、ニナの代役、ライバルのリリーは、
男性関係にも奔放で、 THE 黒鳥キャラ。

どうしても黒鳥になりきれないニナは、
リリーに倣って夜遊びをしたり、過干渉の母親に逆らったり、
自分の殻を破ろうとあがくのですが・・・

これ以上はネタバレになるので伏せますね。


「白鳥の湖」って、バレエ漫画でもよく題材にされて、
主人公はやっぱりこの白鳥と黒鳥の演じ分けで悩むのよね。
その点、この映画を見て、改めて「すごい作品」(←「白鳥の湖」がよ)と思いました。

よく言われるじゃないですか、
「二面性」だとか「一人の人間の中に善と悪が存在する」とかって。
で、「もう一人の自分を解き放てー!」みたいなこと。(笑)

だけど、これ現実にはなかなか難しいし、
二面性っていっても、実際はどっちかが勝ってるもんね。

だから私はニナが最後に「ブラック・スワン」になりきれたかというと、
やっぱり彼女は白鳥だったと思うのね。

だけど、黒鳥になりきれない白鳥が演じた黒鳥、心の闇、
それがニナのブラック・スワンだったともいうこと、なの、かも、しれませんね。

『ブラック・スワン』



おもしろかったんだけど、
私はニナにもうひとつ感情移入できなくて。
だから映画のサイコホラーぽいところも、
一緒に緊張したりドッキンドキンしたりが全然なくて、
「おはなし」として観ちゃったなぁ。
結末も、そこに至る過程は予想できなかったけど、想像ついちゃった。

だけど、最後まで一気に見せるストーリー、
バレエダンサーの練習風景、楽屋裏は
自分の知らない別世界を覗いているような気持ちになったし、
「白鳥」を暗示しているニナの部屋のインテリア、ファッションは目に楽しく、
娯楽(といっていいのかな)映画としてとてもおもしろかったです。

そしてナタリー・ポートマンの演技!
これはもう文句のつけようがないくらい素晴らしかったです。


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この記事へのコメント
相変わらず解説完璧やの~
おすぎより分かりやすい!
(=^ε^= )b


二面性誰にもあるでなぁ。

私たちは当然、黒鳥やろな(笑)
(* ̄m ̄)ぷふっ
Posted by マユリ~ナ at 2011年05月14日 15:00
>マユリ~ナちゃん

どもども^^

私「たち」ってどーゆーことよー!!
私は白鳥やっけ~ん!

観ながら、真央ちゃんとキム・ヨナ・・・
って思ったわ。

白より黒がもてはやされるのは
納得いかんのじゃー。
Posted by ごまごま at 2011年05月14日 15:18
私も、白鳥ですよ~(笑)
だって、シロトリ・・・^^;

>白より黒がもてはやされるのは
>納得いかんのじゃー。

同じく!!!

私も観に行きます、それではまた後で。
Posted by はなはな at 2011年05月14日 17:16
>はなさん

>私も、白鳥ですよ〜(笑)
>だって、シロトリ・・・^^;

はなさん、それ駄洒落。(笑)

今日行かれるんですね。
私暗闇でコーヒー飲もうとしたら
蓋が外れて、服がブラックスワンになりました。(泣)

感想ぜひぜひ聞かせて下さいね。
Posted by ごま at 2011年05月14日 18:25
感想です。
ネタばれに近いかもしれませんので、お気をつけて下さい。



一言でいって、恐かった。ほんとに恐かった!
プレッシャーを形にするとああなるのですね。
異様なマイナスの力が恐かった!

映画のラスト、初日前夜のプレッシャーの極みで、ベスのところへ行く場面からの恐さは、分かっていても正視できませんでした。

ブラックスワン、バレエ映画と思って観てはダメです。
サイコ映画ですよ。

母と娘の間にある葛藤が、一番恐かった。
親子でもなく、母子でもなく、母娘の間の暗闇も恐かった。

ニナではなく、ナタリー・ポートマンの黒鳥は素晴らしかった。
Posted by はなはな at 2011年05月15日 00:56
>はなさん

恐かったですかー。
うぇー、すみません、
私「あんまり怖くない」的なことをつぶやきまして。

そうですね、サイコ映画ですね。
私はホラーかも?と覚悟して行ったので
大丈夫だったのかな?
私も一番怖かったのはあのお母さんです~~。
特に顔が・・・(笑)
ナタリー・ポートマンと親子は無理があるやろ!
と突っ込み入れてました。
その次がウィノナ・ライダーのベス。
あ~、顔怖い順だ、そりゃ。

昨日日誌書いたあとでじわじわ怖さがきました。
もう一回観てみたい気がします。
Posted by ごまごま at 2011年05月15日 16:48
 
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    コメント(6)