2023年02月17日

女二人のニューギニア

村上春樹のつぶやきbotより

僕はもう50歳を過ぎていますが、それでも良い本や音楽を読んだり聴いたりするたびに、自分の中で何かが蓄積され、自分が少しだけ成長していくという感触があります。そういうのって素敵なことだし、大事なことだと思います。



女二人のニューギニア

女二人のニューギニア 有吉佐和子

『非色』を読んでいた時に、本の感想をやりとりしている高校時代の同級生に「ぜひ読んでみて、抱腹絶倒だから」とオススメされた本。

がしかし、絶版なので図書館に行かないとないとのこと。メルカリに出てくるのを待って手に入れました。

有吉佐和子が、友人の文化人類学者が住むニューギニアの奥地を訪ねた滞在記。1960年代の話です。
未開も未開、3日間険しい山を歩いて行くしかない奥地。原住民はほぼ裸体、泥色の川で洗い物も洗濯も水浴びも済ませる。暑すぎて新鮮な野菜も果物もない。毎日コンビーフの缶詰、たんぱく源は大蛇>_<

私、アウトドア、特にキャンプとか全くそそられなくて、気分だけ味わえるコテージとか、もっといえばグランピングなら行ってもよくってよワインなので、抱腹絶倒というよりは【絶倒】でした。。

有吉佐和子も向かってる途中からもう後悔していたけど、それでも病むことなく一ヶ月も滞在できるメンタルが逞しい。そんな生活を苦にもせず住み続けている友人の文化人類学者畑中さんはもっと逞しい。こんなメンタリティと健やかな身体(免疫力)が欲しいものだわ。
奇跡的に帰還できたエピソードは神ピカピカと思ったけど、帰国後マラリアに罹ってることが発覚ガーン実話ですからね。体張って書いた紀行文、すごかったです。

※ちなみにこの本、2023年1月に再文庫化されたものでした。有吉さんの本、最近復刊が多いですね。喜ばしいことだわ。


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